IT業界で働く上で必要な能力とは、一旦何でしょうか。優れたプログラミングのスキルや基本的なビジネスマナー、コミュニケーションスキルなどは基本として、ある意味でそれらよりもさらに重要な能力があります。
それが「柔軟性」です。というのも、IT業界は他の業界と比べても変化の激しい業界だからです。
例えば、画期的な新技術や最先端のテクノロジーが一般の家庭に普及するまではそれなりの時間がかかるため、一般人はその都度新しいものを理解するだけで生活に支障はありません。
しかし、エンジニアはそれらの技術を開発する側の立場です。一般人よりも早く、新しい技術を取り入れなければ、どんどん先に進んでいく技術に置いてきぼりを食らってしまい、仕事に影響が出てしまうのです。
その上、エンジニアが取り入れるべき新技術や新しいスキルの量は、一般のそれとは比べ物にならない量です。一般人は製品の完成形を享受するだけですので、それに使われている技術を理解すればいいですし、ただ使うだけなら詳細を理解しなくてもなんとかなることもあります。
しかし、エンジニアはそうはいきません。最終的に一つの製品としてまとまるまでに、様々なトライアンドエラーがあります。その過程では、一つの技術のみにとらわれていては解決しない問題も出てくることでしょう。その際に、柔軟な発想を持って別の技術を取り入れることができるかどうかは、エンジニアにとっての死活問題になるのです。
まとめると、一般人以上にエンジニアは、より幅広いITのスキルを、より素早く取り入れ、それを適切に利用する必要があり、そのために「柔軟性」を身に着ける必要があるのです。